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奥村設計所建築の紹介関西学研都市展示館

関西学研都市展示館
この施設は関西学研都市や公団の街づくりについて紹介し、展示を行うために設けられた施設であるが、今後の都市整備の重要なテーマのひとつである「環境共生型の都市づくり」についての展示もおこなっている。また、展示室での展示と共に、建物と外部空間の設計を通して今後の自然との共生のありかたを実際に提案している。敷地には雑木林、竹林、野原、池が設けられ、建物はこれらの外部環境と開放的に一体となって計画されている。

冬は空気を集めて床暖房
この施設の大きな特徴は、暖房に太陽熱を利用した外気導入式パッシブソーラーシステムを採用していることである。冬の日中は屋根集熱面で暖めた空気を床下に送り、床下の土間コンクリートに蓄熱する。集熱が終わっても暖められた床下のコンクリートの放熱によって翌朝まで室内は暖かい。この施設のように各スペースが連続して大きな容積になっている建物では通常の暖房では暖かい空気は天井面近くに移動してしまい床面が冷え冷えするが、この施設では外気導入式パッシブソーラーシステムで、床からの低温輻射暖房によって均質な暖かい室内環境を得ることができている。

屋根材で太陽光発電
近年、汚染物質を排出しないクリーンエネルギーの観点から太陽光発電が注目されている。この施設では、屋根材が太陽電池であり、しかも空気集熱板を兼ねているという特徴をもっている。この太陽光発電によって、この施設の外気導入式パッシブソーラーシステム、補助暖房、吸着式除湿冷房、給湯、外灯や池のポンプなどに使用される電気量はほぼ賄うことができている。

拡大表示雨水を蓄え、有効利用
この施設では、屋根に降った雨水を蓄え、トイレや散水、池の水に利用している。AMeDAS気象データから求めた奈良の気象の年変化を使って、雨量を求め便所に使用されると予測される水量と比較検討を行っている。

お湯採りとデシカントクーリング
この施設では夏の間太陽熱を利用してお湯を作っている。貯湯槽からファンボックスに内蔵されたコイルに送られた水は、屋根であたためられた空気との熱交換によってお湯になる。また、2階の応接室では、シリカゲルを利用したデシカントクーリング(除湿冷房)が試みられている。屋根面の集熱空気は、お湯採り、吸着式除湿冷房に利用された後、強制的に外に排気され、屋根の受熱が室内に与える負荷を軽減している。

放射冷却
冬の集熱と同じ空気流れで、夏の夜間の放射冷却を利用した床下蓄冷を試みている。よく晴れた空は-40〜60℃という超低温になっているので地上物との間で輻射熱のやり取りがある。その原理を利用して夏の夜間に集熱した外気を屋根面で冷やし、それを床下に導入して床下蓄冷している。

敷地は小さな森
この施設では、この地域の植生をモデルに、雑木林、野原、水辺などが一体となった小さな二次自然-里山の風景の創出をめざしている。建物北側の一段高い地盤面に常緑樹林のスクリーンを形成することで、南側からは森をイメージした景観になっている。南側にはこの地域の代表的な植生であるクヌギやコナラの落葉樹林を再生し、なだらかな芝生の広がりの中に敷地内の雨水を利用した池を点在させている。建物はこれらの外部環境と調和するように広く開口部が取られ、南側に設けられた木製のデッキが自然を呼び込み、四季の移り変わりを楽しむことができる。

Data Sheet
建物名称:住・都公団 関西学研都市展示館
竣  工:1995年9月23日
敷  地:京都府相楽郡精華町光台1-4
施  主:住・都公団 関西支社 関西文化学術研究都市整備局
施  工:株式会社 長村組
構造規模:木造・一部RC造2階建て
面  積:1階 401.33m2 2階 157.53m2 小屋裏 22.56m2
延床面積:581.42m2
外部仕上:屋根 カラーステンレス瓦棒葺 屋根一体型太陽光発電パネル
     外壁 モルタルリシン掻き落とし
内部仕上:天井 木頭杉葉枯らし乾燥材 本実張り
     壁  木頭杉台形集成材下地 ガラスクロスEP塗り
     床  楢無垢本実張りファインセラミック塗装
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